太田泰雄氏の中国政治経済レポート(2013年度)
2013年12月 中国マンスリーレポートPDF
大気汚染
北京の大気汚染は深刻
質の悪いガソリンと並んでPM2.5の元凶とされるのが、発電に使う石炭、
市政府は2017年までに市内全域の石炭火力発電所を閉鎖するとしているが、ことはなかな
か進まない、理由は単純、中国では政府が電力料金の上昇を抑制している、熱量が多く
硫黄分も少ない良質炭を使えばPM2.5も減らせるが、価格統制のもとでは燃料費の増加を
転嫁できない
「超々臨界圧」と呼ばれる高温で効率的に石炭を燃やす技術は多額の設備投資が必要だ
政府は規制を強め、発電所に対策を促す、だが、「調査が入る時だけ良質炭を使ったり、
操業を止めたりするだけだ」
北京市は、来年1月31日~2月6日までの春節(旧正月)休暇期間中、大気汚染悪化が
続く気象予報が出た場合、春節の風物詩である花火と爆竹の使用や販売を市内全域で
禁止する方針を決めた
このため、来年はPM2.5の濃度が150マイクロ・グラムを超える「重度汚染」が3日間続くと
予報が出た場合、ただちに花火の販売と使用を禁止する通達を出す、ただ、違反しても
反抗的な態度に出ない限り処罰されないため、効果を疑問視する声もある
上海市では有害物質を含んだ濃霧が最近多発していることを受け、一部の市内外資企業は
自宅勤務を許可する処置をとった、社員のほとんどが自宅勤務に切り替えた
英蘭系「ユニリーバ」は自宅勤務を提案、外出は控え、外出時にはマスク着用を促した
上海市は12月6日 PM2.5の濃度が600マイクロ・グラムを超える「深刻な汚染」発生を
受け、一部工場の操業制限や公用車3割の使用中止など臨時処置を発表、江蘇省
南京市は2日間連続で小中学校と幼稚園を休みとした
東北部の遼寧省は大気汚染の程度が基準を上回ったとして、省内の瀋陽や大連など
8都市に計5420万元(約9.2億円)の罰金を科した、徴収された罰金は各都市の大気汚染
対策に使われるという
ただ有効性については議論があり、同省職員の話として「罰金を受けた市長にメンツ上、
恥ずかしく思わせることで対策を重視させる」という
2013年11月 中国マンスリーレポートPDF
今後5年間で中堅・中小企業1万社の海外展開を実現する。日本の中小メーカーには中国に生産拠点を持つ企業も多いが、賃金上昇や日中関係の悪化を受け、中国以外に拠点を分散する「チャイナプラスワン」の動きがあり、政府は貸工場の工業団地整備を支援することが、「チャイナプラスワン」につながるとみている。
2013年10月 中国マンスリーレポートPDF
中国経済は7~9 月期に7.8%増と持ち直した(成長率は3 四半期ぶりに拡大)安定成長を持続していくためには課題がある、世界経済の先行きに不安が残り、外需への依存に限界がある
2013年9月 中国マンスリーレポートPDF
日本との貿易は縮小傾向が続き、米国、東南アジア向けが増えたのに比べ、日本の貿易の冷え込みが目立つ
2013年8月 中国マンスリーレポートPDF
輸出は2 か月ぶりに増加に転じた、米国や東南アジア向けが堅調だったためだが、伸びは1 ケタにとどまる、世界経済の回復の足取りが確かとはいえないなか、中国の輸出の回復傾向が続くかどうかは不透明
2013年7月 中国マンスリーレポートPDF
4~6 月のGDP の伸び率は前年同期比7.5%増と、2 四半期連続で伸びが鈍った
2013年6月 中国マンスリーレポートPDF
中国の輸出、伸び鈍化、5 月 1.05%増 「水増し」是正影響